学校へ行ける…自分が学校へいけるのだ…シイエ達は繰り返し繰り返し嬉しさを口にした。 ある日曜日、奥様は二人を連れて百貨店を訪ると、服や鞄など、学校に行くために必要な物を全て揃えてくれた。 夢のようだった。しばらく「奉公人」という立場を忘れてし…
帰りが遅くなった二人を旦那様が待っていた。二人の表情から何かあったなどと考えていた。夕食も終わり奥座敷へ戻った国夫は幸枝を軽く問い詰めた。「お客は誰だったんだ…?」「源さんよ、源さんとこの若い人がちょっと難癖つけたから久しぶりに啖呵きって…
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